あなたは、エッセイストの玉村豊男氏をご存知でしょうか?
私も読んだことありますが、『健全なる美食』、『軽井沢うまいもの暮らし』、『晴耕雨読ときどきワイン』等の著書があります。
旅や都市、料理、食文化、田舎暮らし、ライフスタイル等、幅広いテーマでエッセイを執筆されていて、私も好きで何冊も読みました。
その中でも、特に『有悠無憂』はいいですね。
玉村豊男氏は、サラリーマンになった経験が一度もないとのことで、自分がサラリーマンでなくて、本当に良かったと・・
何気ない日常的な事象から、エッセイにしています。
例えば・・「目覚めの自由」のパート。
私は朝、アラームもかけず他人に強制されもしない目覚めが訪れるたびに、「ああ、フリーでいて本当によかったな」と思うのである。
そのほかにも、たとえば昼下がりの客のいないソバ屋の座敷で一杯やるときとか、夕方のまだ明るいうちから風呂にはいるときとか、自由業でよかったわい、とひとりごちる瞬間はあるのだが、私にはとりわけ朝の「目覚めの自由」が貴重なもののように思われる。
何気ない日常の事ですが、すごく納得。
「目覚めの自由」・・何だかすごくいいです。
うらやましいというか、何んというか・・
サラリーマンの私には、あこがれですね。
玉村豊男氏のエッセイは、共感すべき点が多くあって、いつのまにか熱烈なファンになってしまいました。
この玉村豊男氏は、植物の絵も描かれる画家であり、そして、ワイナリーオーナーでもあって、本当に多彩な方です。
玉村氏が、すごいのは、自分が飲むワインを作ろうと、自分の背丈をはるかび超える雑草が生い茂る荒れ地を開墾。
そもそも、この場所、千曲川沿いが、ワインに適したぶどうが栽培できるのか全くわからない・・全く未知の世界。
にもかかわらず、そんな厳しい状況下で、自ら試行錯誤しながら挑戦し続け、ついにワイナリー作りを見事に成功。
大成功。
本当にすごいです。
ワイナリーのぶどう畑は、7haほどあり、その大半は日当たりの良い南向き斜面にあり、850mという標高から、冷涼で昼夜の気温差が大きく、これで、完熟すると同時に酸味やフレーバーのしっかりした色付きの良いぶどうが収穫されるそうです。
千曲川沿いは、こういった日当たりも風通しもよい斜面が多く、降水量もすくないため、欧州系のワイン用ぶどうの栽培に適しており、千曲川ワインバレーともいわれ、数多くのワイナリーがあります。
玉村豊男氏は、東京から軽井沢町へ移り8年間住んだ後、現在の東御市へ移住しています。
そこで、ハーブや西洋野菜を栽培する農園ヴィラデストではじめ、その後、果実酒製造免許まで取得。
そして、「ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー」をオープン。
今回は、そんな玉村豊男氏のワイナリーを訪問。
少し前の11月初旬ですが・・記事にしました。
ずっとずっと以前から気になっていたのですが、念願叶いようやく来ることがで来ました。
しかし・・・・
このワイナリーの場所、ロケーションが最高ですね。
街との距離感が絶妙。
ただただ山の中、田舎って感じではなく、街が遠く眼下に見え、山の中から、街の生活をリアルに感じることができます。
それにしても・・いい景色ですね。
眼下に千曲川の流れ、遠く北アルプスを望む南西向きの傾斜地。
どうせなら眺めのいいところがいいと、1年半かけてじっくり探されたそうです。
そして、景色が気に入って、ここに決められたそうです。
今回は、お昼を予約しないで来たので、ワイナリーカフェでケーキをいただきくことに。
このケーキは、「ヴィラデストカフェ」で、一番人気のショートケーキ。
お持ち帰りも可能な小さい方のサイズ(530円)です。
まっ白なクリームの中は、シフォンケーキとフルーツとカスタードクリーム。
トッピングのフルーツは、秋らしい柿とぶどうと栗でした。
色合いも、センス抜群です。超人気なのがよくわかります。
ちょうどカフェの入口に、もしかして・・・・玉村豊男さん、ご本人??
すごく似ている方がいました。
恐る恐る話しかけてみました。
すごく気さくな感じの方で、
サインをお願いすると、気持ちよくご快諾いただき、『ワインバレーを見渡して』に私の名前とサインをいただきました。
嬉しさのあまり、少々舞い上がってしまい、その時、何を話したかもよくわからず、肝心の写真を撮るのを忘れてしまいました。
玉村豊男氏との夢のツーショットも可能だったのに、残念です。
ところで、ワイナリーあるこの地域、東御市、上田市は、降雪が少なく移住者に人気です。
多拠点居住先の候補としてどうなのか、さらにレポートして行こうと思います。